天照大御神
太陽を司る女神

八百万の神々で最高位に位置しているのが天照大御神で、伊邪那岐の左目から生まれた。その後、天上世界を治める太陽を司る女神となり、現在は、伊勢神宮の内宮を代表として全国に祀られている。また、天照大御神は天皇の祖神であり、日本で最も重要な神様のひとつとして、あらゆる願いを聞き届けるとし、所願成就の神様として知られる。
祀られている神社
- 伊勢神宮(いぜいじんぐ)
三重県伊勢市にあり、天照大御神を祀る皇大神宮と豊受大御神を祀る豊受大神宮を中心とする125社で構成されている。その面積はフランスのパリ市中心部とほぼ同じくらいだ。日本の約8万社ある神社の総本家であり、多くの神社の中でも特別に高い地位を持っている。主に開運と厄除けのご利益があるとされているが、農業や漁業などの産業の発展を祈願することもできる。
- 天岩戶(いわと)神社
宮崎県高千穂(たかちほ)地区に位置する天岩戸は、天照大神がイライラする時の隠れた場所だと言われている。
誕生
イザナギは黄泉の国へ妻を取り戻しに行ったが失敗し、現世に戻った時、日向国の海辺(今の宮崎県の江田神社あたり)で禊ぎをする途中で多くの神々を生み出した。その中で最も重要なのは、禊ぎの儀式の最後に、左目を洗って「アマテラス」を、右目を洗って「ツクヨミ」を、鼻を洗って「スサノオ」を生み出したことだ。
イザナギはこの三人の神をとても気に入り、「三貴子」として尊(んだ。そして、アマテラスに高天原を、ツクヨミに夜の国を、スサノオに大海を治めるよう命じた。
角色/BOSS卡故事
スサノオが高天原に来てから、あちこちで騒ぎを起こした。姉のアマテラスの田んぼを壊したり、神殿の周りでうんこをしたりした。でも、アマテラスは弟の乱暴な行為を我慢し続けた。
ある日、アマテラスが機織りの部屋で織女たちに神の服を作らせていた時、スサノオは屋根に穴を開けて、斑馬の皮をはいだものを落とした。驚いた織女が誤って梭に刺されて死んでしまった。アマテラスは怒って、天岩戸という洞窟に隠れ、大きな岩で入り口をふさいでしまった。そのせいで、豊葦原中国と高天原が暗闇に包まれた。
八百万の神々はそれに困ってしまい、天安河原でオモイカネ(智慧の神)と対策を話し合った。オモイカネは計画を思いついた。神々に鏡と玉を作らせ、それを木にかけた。布刀玉命が鏡と玉を持ち、天児屋命が祝詞を唱えた。天宇受賣命が踊ったら、服がはだけて半裸になってしまい、神々たちが大笑いした。
外の笑い声や音楽を聞いて、アマテラスは興味を持ち、少し岩を動かして外を見た。そのすきに、天手力男神がアマテラスを引っ張り出した。こうして、人間の世界と高天原に光と平和が戻った。
関連する神様


月読
天照大御神、須佐之男と共に伊邪那岐の禊から生まれた三貴神のひとつに。月を司る、または夜を統べる神として崇められ、かつては、月の運行に基づく太陰暦を用いられたことから、月の暦を数える神と評されることも。また、こうした名の元、月を「ツキ」といい、運を呼び込む神とも考えられた。
須佐之男
太陽神天照大御神とともに生まれた須佐之男。暴風の神として、厄払いの神様としても信仰されている。荒々しい乱行により天上界から追放されるが、八岐大蛇退治に成功するなど正義感が強く知恵者としての一面ももっており、多面性のある神だといえる。また、こうした英雄的側面を以て、武の神として崇められることもある。